本格的に冬の気候となってまいりました。
寒がりの私は、本当に寒くなると、アウターの上からダウンベスを着込んだりします。
ダウンベストが秋から冬にかけて、手放せないアイテムとります。
ダウンベストといえば・・・肩の部分が革の切り返しになっているイメージってありませんか?
今となっては、タウンユースの方がほとんどですので、お洒落・デザインなのですが、本来、機能的な役割があったことをご存知でしょうか?
そもそも、ダウンジャケットというのは寒さを防ぎながらも、動物の羽を詰め物に使う事により、汗の水分を外に出してくれるという性能があります。
上記の特長から、極寒の土地で作業をしないといけない研究者、猟師などの間に取り入れられた実用的なアウトドア・ウェアなのでございます。
以上の様な使い方をされていたのですが、腕がボワボワになってしまっては色々と作業に支障が出ます。
上記のような事が想定されていたので、「袖のないパターンをもともと考案していた。」というのがダウンベストの最初と言われております。
例えば、林業に携わる人なら斧を振らなければなりませんし、狩猟を生業としている方は猟銃を抱えて獲物を追わないと行けない、そして猟銃を撃たなければならないわけです。そういった方からすると袖が邪魔になるそうです。
そして、道具を肩に担いだり、切った木を肩に担いだり、猟銃を肩に当てて撃ったり・・・と中々ハードな扱いを強いられるのですが、道具などが当たる部分に何の補強もしていなかったらすぐに破れてしまう・・・それを防ぐ為に、「当て布として強い素材の革が貼られた」といわれております。
あのショルダー部分の装飾は「見た目の為というよりも、実用的な意味合いの方が本来は強かった」いい例だと思います。
ダウンベストのショルダーの革のように、本来は意味があって付けられているのですが、今となっては使わないという物がアンプにもございます。(使っている人もいるかもしれませんが・・・)
例えば、当店に在庫しております、BASSMANのヘッドとキャビネット。
Fender系の古いアンプにはよくついているこの「ネジ」ですが、何のためにあるのでしょうか。
今のように、色んなメーカーからヘッドやキャビネットが販売されていない時代、好きなヘッドだけを持ち運び、現場で備え付けのキャビネットにそれぞれのヘッドアンプを繋ぎかえるというような事は想定されなかったのでしょう。
また、どこにでも大型のアンプやキャビネットがある時代ではございませんので持ち運ぶ事も多かったでしょう。
このネジはそういうシーンで、ヘッドが滑り落ちないように固定する為についているのでございます。
他にも、今となってはどこのレンタルスタジオにも置いてあるといっても過言ではないTwinReverb。
そのサイドに、【金属の細長いパーツとストラップピンのような物】が付いていますよね。
こちらはご存知の方も多いかと思うのですが・・・スピーカー部を上向きにして置けるように脚として付いているのでございます。
モニターなど、ステージ設備が満足にある今とは違い、アンプそのものからの音だけで演奏をしていた時代に、「プレイヤーがモニターしやすいように、上向きにスピーカーを向ける」というのも重要な事だったのでしょう。
現行モデルのそれらは、今となっては往年の名機の仕様を忠実に再現するべく付けられている「外観的な意味合い」が強くなっているのは事実だと思います。
しかし、ファン心理としては、やっぱりオリジナルの年代のものと同じ外観のモデルが欲しいですから、使わないにしても・・・そこは続けていって欲しいなという気持ちもありますよね。
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