削りだし筐体が選ばれる理由とは?! 

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ハンドクラフト系のエフェクターや、ハイエンド系と呼ばれるエフェクターを見ていると

「削りだし」

という文言をよく見かけませんか?
「金額の高いエフェクターによくみられる仕様」
という印象が個人的にはあるのですが、皆さんはどうでしょうか。

さて、削りだしとはどういうものの事を言うのかでございますが、(ご存知の方もたくさんおられるとは思いますが)言葉そのままにアルミの塊の状態から内部や外周をくりぬいていき形を成型していく方法を指します。

しかし、エフェクターの大多数の筐体はといいますと、工場で大量生産された削り出しではないものが多いのでございます。
それはどうしてなのか。
削り出しは、プレスや鋳型で鋳造するものに比べて非常に無駄が多く、コストも多くかかり大量生産にも向かない製造方式であるからでございます。

では逆に、削り出しを使うメリットというのはどういった所にあるのでしょうか。

ハンドクラフトのように基盤や回路にこだわって製造される場合、既製品の筐体には収まらなかったり好みの所に配線が出来なかったりと汎用性が低い事が多いそうです。
わざわざ拘って回路やパーツを組み上げてもそれを入れられる筐体が無く回路を変えなくてはいけないとなりますとそれはもう本末転倒でございます。
その為、理想に近いサイズにするために削り出しによる筐体を製造するというのがひとつございます。

そして、もう一つの大きな理由というのが削り出しは他の製造法に比べて、頑丈であり気密性が高くノイズを抑える事に効果が期待できるからというのが言われております。
足で踏む機械ですので丈夫さというのも重要ですし、サウンドを加工する機械ですのでノイズに対する対策に効果があるというのは大きなポイントではないでしょうか。

わざわざコストのかかる製造法で、数もたくさん作れない筐体がなぜ採用されるのかというのにはこういった魅力があるからでございます。
今後エフェクターの仕様を見る際の参考になれば幸いにございます。

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