価値と価格の難しい関係 

色々なブランド

朝晩は少し肌寒く感じる事も多くなってきまして、残暑ももうすぐ終わり秋へといった風情でございます。

「秋」といいますと、何を思い浮かべられるでしょうか。
紅葉、行楽、実りの秋、食欲の秋・・・など、人それぞれ違うかと存じます。
四季の中でも比較的地味な季節でございますので思い浮かばないという方もいらっしゃるかもしれませんが、私は「金魚」が一番に思い浮かびます。

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「金魚」と言えば、夏の風物詩で夏祭りの金魚すくいや、涼をとる為に金魚鉢に入っている姿を思い浮かべる方がほとんどかもしれません。
しかし、実は、金魚の年間を通してのハイライトというのは品評会などが行われる秋~初冬にかけてなのでございます。
なぜ、そんなことを知っているかといいますと私の趣味がアクアリウムでございまして数年前までかなり力を入れて飼育していたからなのでございます(現在は住む家もかわり、環境も変わってしまったので飼育していないのですが・・・)。
興味の無い方からすると非常にどうでもいい話でしょうが「楽器にも通ずるところがあるな」と、以前より私は思っておりまして。

それはどういう点かと申しますと、価格と価値とその技術の工程や取り巻く状況、興味の無い方から全く理解されない点などでしょうか。
嗜みのある方はご存知かと思いますが、金魚1匹で数十万円する事も別に珍しくない世界なのでございます。

「えっ?たかだか数センチのペットの魚がそんな値段するの?!!」

この話を聞いた大半の方はこんな感想をお持ちになるのではないでしょうか。
しかし、高くなるには理由があります。

1.毎年、大きな大会で賞を取っている作家さんが作りだした個体である。
2.有名な作家さんが交配に交配を重ねて作り上げた新種で数匹しか存在しない。
3.この世の物とは思えない程美しい(と言われている)
4.飼育自身が非常に難しく大きく育てるのが並大抵の努力ではない。

他にも要因はあるのでしょうが、大まかには上記のような事でしょうか。
上記の事象は楽器にもバッチリ当てはまりますよね。

1.NAMM SHOWに毎年参加しているブランドで雑誌やアーティストから評価が高いブランドである。
2.トップビルダーが試行錯誤を重ねた新機能を搭載したモデルでSHOWに出している本数しか存在しない。
3.今までに見た事の無いような形で非常に弾きやすくバランスが良い(と言われている)
4.新機能の製造工程は非常に難しく、希少な材を使わないと形成できず並大抵の努力ではない。

といった具合でしょうか。
強引な所もございますが、あまりにも的外れというわけでもないでしょう。

そして、どちらにも当てはまるのが

「その価格でも欲しいと思う人、妥当だと思う人」

がいる点でございます。
そこも非常によく似ているなと。

しかし、全く違う所もございまして、金魚は生き物であり、尚且つそういった高額になる様な品種や個体は非常に繊細で、飼育に並々ならぬ手間が必要となります。
その上、死んでしまうと全てがパーです。

その点、楽器は違います。
買った時点で形は残りますので、もし必要なくなったら売却が出来ます。
ご不用になられた際は是非Qsicをよろしくお願いします(笑)

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