中古楽器を取り扱っておりますと、入荷のタイミングで意図したわけではなくまとまって同じような系統のものが入ってきたり、全く別の方から同じモデルが持ち込まれたりすることがございます。
不思議なもので、時期によっては全く同じモデルが複数集まってくるという事も。
近頃は、どういう訳かシグネイチャーモデルが多く入荷しております。
シグネイチャーモデルとは、アーティストモデルの事でいわゆる「○○モデル」と販売されているアイテム。
文字通りアーティストのサインや承認があるモデルでございます。
ギター、ベースはもとよりエフェクターやアンプなどにまでシグネイチャーモデルは多岐に渡ります。
しかし、シグネイチャーではなくとも、「このギターといえば○○だよなぁ!」というようなモデルもありますよね?
世代や音楽のスタイル・趣味によってそれは非常に広くなるのですが、それをも凌駕する存在もいます。
例えば、ストラトと言えば・・・
エリック・クラプトン
というようなアレでございます。
もちろん、ストラトというモデルは非常に多くの人が使っておりますので人によっては、
「いやいや、ジミヘンだろ!」「レイボーンだ!!」「リッチー・ブラックモアやん!」「ジェフベックだろ!」
といった具合に定番モデルになればなるほど多岐に渡って人それぞれのイメージがあるでしょう。
そんな中で個人的に、 「ド定番ではないけれど有名なモデルでメインで使っている人は少ないんだけれど使い手(?!)としてそのモデルを有名にしたよなぁ~」
というような話を友人としている時が面白かったりします(笑)
分かりにくい、マニアックな話になって参りますが・・・
例として、ファイヤーバード。
レスポールで有名なGibsonの変形ギターの代名詞として皆さんご存知ではないでしょうか?
しかし、やはりあのシェイプが影響してかサウンドメイクが難しい事が影響してかメインであのギターを使っている人というのは意外と少ないですよね。
使った事がある方は良くわかるかと思いますが、本当に難しいギターでございます。色々と(笑)
そんなファイヤーバードを見て思い出すのは誰になりますか?
私は、やはり
ジョニー・ウィンター
です。
もちろん、色んな人が使っているので主観によるイメージなのですが。
後、「ZIGGYの松尾宗仁」恐らく、Gibson製ではなかったのではないかと記憶しているのですがシェイプとして使っておられたイメージがなぜか強くあります(笑)
また、PRSもう既にド定番でしょうか。
こちらはシグネイチャーなのか、そうではないのかといったこともありますが・・・
カルロス・サンタナ、マイク・シノダ(LINKIN PARK)、オリアンティ、Jesse(RIZE)、Toru (ONE OK ROCK) etc…
使いやすさ、機能性、サウンドと非常に人気の高いギターメーカーなのでもっとたくさんいらっしゃいますが、今回のテーマはあくまで主観によるイメージの話ですのでご了承頂ければ(笑)
お次は、ダブルカッタウェイが印象的な
Les Paul jr.
はいかがでしょうか?
私が一番に思いつくのは
ジョニー・サンダース
です。
ニューヨークパンクを代表する「ニューヨーク・ドールズ」のフロントマンでございます。
音楽は知らなくとも名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか?
色んなアパレルブランドさんがTシャツを作ったりしているので洋服から知ったというような方も多いかもしれませんね。
パンク系の方が結構使っておられるのですが、それもこの人の影響が大きいのではないかと個人的には思います。
日本でも色んなミュージシャンの方がPVなどで使っておりポップな外見も相まって比較的日本でも知名度・人気のあるモデルではないでしょうか。
他にも派生モデルで
Les Paul Specialはどうでしょうか?
作りは良く似ているのですが若干シェイプと製造スタートが違います。
製造年などに関してはまた別の機会にお話しするとしまして・・・
こちらは
ビリー・ジョー・アームストロング(GREEN DAY)、真島昌利(ザ・クロマニヨンズ)、藤原基央(BUMP OF CHICKEN)、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)etc…
が使っておられます。
先ほどのLes Paul Specialのように、日本のアーティストが使っているイメージが強いモデルというのもありませんか?
その一つとして個人的に思うのがZEMAITIS(ゼマティス、ゼマイテイス)。
もちろん海外のアーティストも使用しているのですが、
布袋寅泰、HISASHI(GLAY)etc…
などがLIVEやPVで使用しているのが印象的です。
調金や、シェルなど、非常に高級感のあるギターでございます。
日本のアーティストがよく使っているという話の流れで、日本のメーカーが作っているモデルではどうでしょうか?
最近はめっきりと数が少なくなったモデルですが・・・TOKAI Talbo。
アルミをボディ材として使った非常に珍しいモデルではございますが、コアな人気のある1本。
個人的には、
今井寿(BUCK-TICK)、HISASHI(GLAY)、Hackai(元:有頂天)
その他にも数名いらっしゃいますがイメージが強いのはこの方達です。
変わり種といえば、フレットレスベースなんていうのもありますよね?
フレットレスベースの代名詞といえば、ジャコ・パストリアスになると思いますが、少し捻ったメーカーでPEDULAのBuzzなんかは中々特徴的でございます。
そんなBuzzを見ると、稀代の個性派ベーシストとしてカルトな人気を誇る
レス・クレイプール(Primus)
を思い出します。
少しマニアックな方向になってきましたね(笑) 今回はこれぐらいにしておきます。
人それぞれで思い出すモデルやメーカー、アーティストがあると思うのですが、
これからも 「○○といえば□□が使ってたよな」 というモデルが増えていくのかもしれないなと思いながら楽器のメンテナンスをしております。
また、機会がございましたら他のモデル・メーカーについても書いてみようかと思っております。
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