【楽器にまつわる豆知識】
本当？緊急時のチューニング豆知識？！

突然ですが

「誰もが1日のうちに1度は必ず目にするもので料理の計量に代用出来るもの」があるのをご存知でしょうか。

それは何かと言いますと、

「ペットボトルのフタ」

でございます。
ペットボトルのフタ2杯分は大さじ1杯分（おおよそらしいですが）になるのだそうです。

料理を趣味とされている方や料理人の方からするとすごく有名な豆知識なのかもしれませんが、私は初めて聞きました。

こういった豆知識というものはそれぞれの世界にございますよね。
「楽器ではどういうのに当たるのだろうか？」とぼんやり考えておりました。

≪そういえば、楽器を始めた頃によく聞いたけれども試した事がないなぁ～≫

という豆知識を思い出しました。

それは、何かと申しますと・・・
「チューナーも音叉も無い時、電話でチューニングが出来る！」というものです。

最近はスマートフォンが主流で無料アプリにもチューナーはありますし、クリップチューナーのような小型で精度の良いものが多々ある中でチューニング用品が全くないという事態が珍しいとは思うのですが・・・そこは今回はちょっと置いといて下さい(笑)

私が楽器を始めた頃、1995年ぐらい、もうかれこれ20年程前。
当時はスマートフォンどころか携帯もそんなに普及しておりませんでしたし、1人に1台パソコンがあるような家庭も少なく、ぼちぼちインターネットが普及しつつあるといった時代でございました。

今と比べますとチューナーの種類も少なく、高価な機器という印象があり、音叉でチューニングしている人も少なくなかったと記憶しております。

その中に今回のチューニング方法もありました。

「電話の受話器を上げるとなっている『ツー・ツー』という音、あれが[A]音（ラ）」

ギターでも、ベースでも「A」が合わせれば全弦のチューニングが出来ます。
「それは便利だなぁ～」と思ったものですが、大人の人でも携帯電話を持っている人が半々ぐらいだった時代。
スタジオなんかで電話の音で確認する事自身が大変でそんな機会も無いままでございました。自宅にはチューニングメーターありますしね。

そして、実際に確かめる機会のないままだったわけでございますが、せっかくだから試してみようと思い立ちました。

実際に集音でチューニング出来るタイプのチューナーを用いまして、電話の受話器を近づけてみました・・・

すると

「G」が振り切れる状態で「A」には届かないですし、Gでもないという何とも困った結果が出ました。

≪ひょっとして自分の記憶違いだったかな？≫
と思いインターネットで調べ直してみました。

そこで、また別の情報が出て参りました。

「時報の『チッ、チッ、チッ、ポーン』という音の最後の『ポーン』が[A]だ」

≪そうかそうか、自分は記憶違いをしていたのだ≫と思いそれも同じく試してみたのですが・・・

こちらも「B」で振り切れる状態、つまりまったく合っていないという事ですよね。

豆知識、通説といわれているものですが、いざ試してみると実は違ったという事もあるのですね(笑)

しかし、この電話でチューニングが出来ると言われていた時から随分と時間が経っていますので当時の電話の音は「A」だったのかもしれません。
こればっかりは調べてみないと何とも言えないのですが。

そういえば、このチューニングの検証をしている時に20代前半の人と話をしていたのですが・・・
「そんな話聞いたことないですよ？！」
と言っていました。

自分が若かりし頃に聞いた豆知識が違った事よりもそちらの方に驚きました。
学生時から携帯があり、自分のパソコン・インターネットが当然の環境で育った年代とは違うんだなぁとジェネレーションギャップを感じました。

チューニングの指針にはなりませんでしたが、年代の差を図る指針とはなり得るのかもしれません。