「中古」にはあって「新品」には無いもの 

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当店は中古楽器を専門に扱っており、関西エリアだけでなく日本の至る所から様々な楽器がやってきます。

中古とはいえ、なかにはクリーニング・調整をすれば新品のような輝きを取り戻すものもあり、時々お客様から、「前のオーナーさんはどのように使われていたのですか?」 「何年くらい使われていたのでしょうか?」というご質問をいただきます。

楽器をお売りいただく方には、「学生の時に大切に弾いてたんだけど今は忙しくて鳴らす機会が無くなってしまった。このまま誰にも弾かれないよりは、次に大事に使ってくれる人のところへ渡ってほしい」 といった声や、郵送買取の時にお手紙で大切な楽器への思いをお伺いすることもございます。

売りに出すモノとはいえ、自らが大切にしていた楽器。人によっては、青春時代や音楽活動の苦楽を共にした楽器です。

次のオーナーのもとでも活躍してほしいと願うのは当然のことかもしれません。

そしてそれを店頭で販売に出した時も 「こんなに綺麗にしてくれるんですね!」

売れたときには 「僕の売った楽器、もう売れてますね!やっぱり人気あると思ったんですよ!」 など、様々な声をいただきます。

そしてその楽器は次のオーナーの手に渡り、また新しい場所で活躍することでしょう。

次のオーナーは、もしかしたら初心者の方かも知れませんし、バリバリ活躍中のプロの方かも知れません。その方は音楽を通じて、新たな人と出会う事もあるでしょう。

このようなことを考えると、実は“中古楽器はそれぞれに固有のストーリーを持っている”ということに気が付きます。

それは新品にはない中古特有のものといえるのではないでしょうか。

そして楽器達はオーナーのストーリーにも参加し、時にはそのストーリーに加筆していく役割にもなるかもしれません。

そういった事を考えると、中古楽器の価値は作られた材や、ブランドだけではないと言えるかもしれませんね!

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